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伝統に基づいた新たな活字書体「欣喜堂の日本語書体八策」
「欣喜堂」の核となる日本語書体八策シリーズでは、日本と中国、欧米の古い書物などから復刻した和字書体(かなとカナ)と漢字書体、欧字書体を組み合わせ、伝統に基づいた新たな活字書体を制作しています。
2017年にモリサワパスポートの新書体としてもリリースされた「金陵」を始め、日本語書体八策シリーズはこれまでに7ファミリーが製品化。
欣喜堂 日本語書体八策シリーズ 書体見本
この漢字書体「武英」は中国の清・康熙帝が計画した銅活字版『古今図書集成』から復刻したものです。『古今図書集成』は、中国・清朝の康熙帝が、陳夢雷等に命じて編纂を開始したものです。清の康煕帝・雍正帝・乾隆帝の時代に、武英殿および民間出版社によって銅活字や木活字で刊行された書物にあらわれている書体は、明代の刊本字様である「明朝体」と、清代後期の「近代明朝体」との過渡期にあたるので、そのカテゴリーを「過渡期明朝体」としています。漢字書体の「武英」に、仮名書体「あずま」「ほくと」「たいら」を組み合わせた3種類を販売中です。
欣喜堂
過渡期明朝体 武英M Combination3
漢字書体「武英」に3種類の和字を従属させた3書体(KOあずま武英、KOほくと武英、KOたいら武英)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
原資料:『南宋羣賢小集』(1208年-1264年、陳宅書籍鋪)
原資料は『南宋羣賢小集』(1208年-1264年、陳宅書籍鋪)です。
中国・南宋の首都であった「臨安〔りんあん〕」とは、金の圧迫で南方に移った宋が、1129年に臨時の都の意味で名づけたもので、現在の杭州市にあたります。宋朝の国力の衰えた時期にも、臨安の街ではまだ活発な商業活動が行われていました。臨安では、ますます書物の復興や印刷の隆盛をみました。とりわけ唐から北宋にかけての名家による詩文集や文学書の刊行が中心になりました。
南宋の首都であった臨安城中の棚北大街には多くの書坊が建ち並んでいたといわれますが、そのなかでも陳宅書籍鋪が刊行した書物は注目をあびました。これを「臨安書棚本」と呼んでいます。陳宅書籍鋪では、整然として硬質な字様を完成させましたが、この字様によって書写から独立した「工芸の文字」が誕生することになりました。漢字書体の「陳起」に、仮名書体「ひふみ」「にしき」「こみなみ」を組み合わせた3種類を販売中です。
原資料:『分類補註李太白詩』(1310年、勤有書堂)
「元朝体」は中国「元」の時代に書物の規制が厳しくなる中、福建地方の民間出版社から作りだされた書体と言われています。この時代の有名な出版社では余志安の「勤有書堂」があり、この勤有書堂の持つ字様が元時代の福建刊本の特徴がよくあらわれている典型的な書体です。なかでも李白の作品集の現存する最も古い注釈書『分類補註李太白詩』(1310年)の書風は、元時代の福建刊本の特徴がよくあらわれている元朝体で、漢字書体「志安」のベースとなっています。伝統と歴史を感じさせる漢字書体「志安」に、仮名書体「げんろく」「ばてれん」「ひさなが」を組み合わせた3種類を販売中です。
欣喜堂
福建元朝体 志安M Combination3
元朝体「志安M」に3種類の和字を従属させた3書体(KOげんろく志安M、KOばてれん志安M、KOひさなが志安M)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
原資料:『図解和漢印刷史』(長澤規矩也著、1976年、汲古書院)所収の『南斉書〔なんせいしょ〕』(大明南京国子監刊)第1ページ
この書体は中国の明王朝時代「国子監」より刊行された木版刊本、『南斉書』にみられる端正な明朝体字様を現代に再生したものです。国子監とはもともとは隋王朝のころに設立された大学のことで、明王朝ではすべての学問を統括する中央官庁となりました。王朝によるもっとも典型的な官刊本のひとつが『南斉書』で、由緒正しい明朝体字様がうかがえる書物です。「正調明朝体 金陵」では明朝体の端正な字様に加えて、原型の木版が持つあたたかみを合わせて復刻しています。漢字書体の「金陵」に、仮名書体「あおい」「きざはし」「さおとめ」を組み合わせた3種類を販売中です。
欣喜堂
正調明朝体 金陵B Combination3
明朝体「金陵B」に3種類の和字を従属させた3書体(KOあおい金陵B、KOきざはし金陵B、KOさおとめ金陵B)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
欣喜堂
正調明朝体 金陵M Combination3
明朝体「金陵M」に3種類の和字を従属させた3書体(KOあおい金陵M、KOきざはし金陵M、KOさおとめ金陵M)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
原資料:『墓誌銘(一)』(蓑毛政雄編著 天来書院 2001年)9-14ページに掲載されている「王興之墓誌」と「宋和之墓誌」の拓本
この書体は中国・晋代の『王興之墓誌』にみる、彫刻の味わいが加えられた隷書体の一種、とくに「銘石体」と呼ばれる書風がベースになっています。自由さと大きめの字面が特徴の書風は東漢の隷書体から北魏の真書体への変化における中間書体といわれ、隷書体にはないシャープな雰囲気を持っています。自然なゆらぎやゆがみのある直線で構成された、強い風格でありながらも目に優しいゴシック体です。現代によみがえった中国の碑石体「銘石」に、仮名書体「くれたけ」「くろふね」「くらもち」を組み合わせた3種類を販売中です。
欣喜堂
古代呉竹体 銘石B Combination3
ゴシック体「銘石B」に3種類の和字を従属させた3書体(KOくれたけ銘石B、KOくろふね銘石B、KOくらもち銘石B)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
原資料:『静嘉堂宋元図鑑』(財団法人静嘉堂、2002年)所収の『周礼〔しゅらい〕 巻第九の第1ページ
この書体は中国・唐王朝の伝統的な体裁を継承した官刊本、四川刊本『周礼』の力強い字様がベースになっています。中国・四川省は唐王朝末期の木版印刷術の発祥地のひとつで、楷書の印刷書体は宋朝体(そうちょうたい)と言われています。この木版印刷術では刊行地ごとの独自の書体を生むことになり、四川刊本『周礼』の字様には、横画の収筆や曲折に「龍爪 りゅうそう」とされる、鋭角な龍の爪にも似た特徴が強調されています。漢字書体のどっしりとした四川宋朝体「龍爪」に、仮名書体「もとい」「さきがけ」「かもめ」を組み合わせた3種類を販売中です。
欣喜堂
四川宋朝体 龍爪M Combination3
宋朝体「龍爪M」に3種類の和字を従属させた3書体(KOもとい龍爪M、KOさきがけ龍爪M、KOかもめ龍爪M)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
原資料:『欽定全唐文』(台北・匯文書局、1961年)のうち、「高祖皇帝」のページ
1814年(嘉慶19年)に発行された刊本の影印です。この書体は中国清王朝中期にまとめられた古典『欽定全唐文(きんていぜんとうぶん)』の字様を復元したものです。その膨大な編纂事業にあたっては、時の皇帝が推奨するなめらかな軟体楷書を均一な品質で書けるよう、書写を担当する名手が選抜され徹底した訓練が実施されたそうです。フォーマルでおだやかな骨格で文字の大小・肥痩が少なく、高い品格を感じさせる均一な書風として復刻しています。漢字書体の「蛍雪」に、近代活字書体の系統として成熟した仮名書体「さくらぎ」「はなぶさ」「まどか」を組み合わせた3種類を販売中です。
欣喜堂
清朝官刻体 蛍雪M Combination3
清朝体「蛍雪M」に3種類の和字を従属させた3書体(KOさくらぎ蛍雪M、KOはなぶさ蛍雪M、KOまどか蛍雪M)のセットです。
販売価格 ¥19,800 (税込)
欣喜堂 和字書体 ¥943~
日本と中国の古い書物などから復刻したKOシリーズの和字 (ひらがなとカタカナ) 書体のほか、あたらしいスタンダードの構築をめざすカジュアルな和字書体「SDシリーズ」も揃っています。
■ 和字Commanders12 (和字書体 12書体セット) | 13,200円 (税込) |
■ 和字書体 (単品) | |
KOうえまつM/KOひふみM/KOすずりM/KOにしきM/KOあずまM/KOひばりM/KOめじろM/KOはるかB/KOふじやまB/KOめぐろB/KOみなもとBK/KOたまゆらBK/KOもとおりM/KOすずのやM/KOこみなみM/KOあけぼのL/SDいぬまるW3/SDさるまるW3/SDきじまるW3/SDたうちW3/SDさなえW3/SDいなほW3/SDまきW3/SDカルテW5/SDタクトW5/SDザイルW5/SDロンドW4/SDときわぎクラシックW3 | 各1,650円 (税込) |
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