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勝海舟も開発に一役買った『弘道軒清朝体』
その開発には勝海舟らの資金援助が大きな支えになり、10年に及ぶ歳月をかけ完成。完成後は東京日日新聞にも採用され、明治20年代にかけての流行書体として一世を風靡しました。
勝海舟からの資金で誕生した名書体
2017年に講談社から発売の『紅城奇譚』の表紙にも採用されています。 |
勝海舟も資金を出して完成した「弘道軒清朝体」。
独特な鋭角なシルエットと古風なイメージの「弘道軒清朝体」は、案内状、俳句、歌集などに合う雰囲気のある書体です。印刷物、同人誌、マンガ、YouTube、動画制作など、創作活動のあらゆる場面にご利用いただけます。
弘道軒清朝体の歴史
「弘道軒清朝体活字」は、明治7 (1874) 年に神崎正誼が創業した活版製造所「弘道軒」が、約10年をかけて開発しました。神崎正誼は薩摩出身で、初代東京赤坂区長を務め、大蔵省紙幣寮に勤務した経験を持つ実業家です。
この時代にはすでに金属活字を作る方法はできていましたが、神崎はその品質に飽き足らず、金属を直接彫るという新しい手法を採用しました。これにより「弘道軒清朝体」の特徴である鋭角なシルエットを持つ独特な書体が完成しました。
しかし、完成までには多くの困難がありました。特に資金面で苦労したといわれています。
全財産をつぎ込み途方に暮れていた神崎を助けたのは、同郷鹿児島出身の役人や、勝海舟らの資金援助でした。この援助が大きな支えになり、10年に及ぶ歳月をかけて完成。完成後は「東京日日新聞」にも採用され、明治20年代にかけての流行書体として一世を風靡しました。
活字はその後、昭和21年に「岩田母型製造所」の岩田百蔵が譲り受け、大切に保管されていました。これをベースにイワタがデジタルフォント化。2004年、『弘道軒清朝体 復刻版/現代版』として現代に復活させました。
弘道軒清朝体の特徴
弘道軒清朝体は、日本で一番古い部類の金属活字楷書体をデジタル化したフォントです。
清朝体は活字の号数によって字体や字画が異なりますが、イワタでは四号清朝体を基本にしています。
できる限りもとの字形を尊重して作成した「復刻版」と、古風なイメージを残しつつJISにほぼ準拠した「現代版」を同梱。「現代版」の仮名は「復刻版」より10%大きくデザインされています。
案内状、俳句、歌集などに合う雰囲気のある書体です。
※上記の組見本は「現代版」です。
「現代版」の仮名は「復刻版」より10%大きくデザインされています。
様々なシーンで利用できる使用許諾
チラシやポスター、商品パッケージ、同人誌などの印刷物から、画像化していれば名刺、Web、タイトル・ロゴデザイン、YouTubeなど映像・動画配信での利用が可能です。
印刷 | Web (画像) | ゲーム | 映像 | ロゴ |
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◯ | ◯※1,2 | ▲※4 | ◯※2 | ◯※3 |
※1 | フォントファイルのサーバーへのアップロード (Webフォントを含) は別途商利用の契約が必要。 |
※2 | 画像化したものの使用に限ります。プログラムへの組込使用は別途商利用の契約が必要。 |
※3 | 商標登録可。フォントのタイプフェイス及びプログラムの独占使用は不可。 |
※4 | ゲーム・アプリへの使用は別途商利用の契約が必要。 |
※ | 1製品につき、PC1台にのみ使用可能です。複数のPCで使用する際には、台数分の製品を購入してください。 |
● 弘道軒清朝体現代版/復刻版Pro
Adobe-Japan1-4準拠の15,444文字を収録。JIS90字形のProフォントです。
● 弘道軒清朝体現代版/復刻版Plus
JIS X 0208-90準拠 約6,800文字にイワタ独自の外字 約2,200文字を追加収録したTrueTypeフォントです。Windows版のみ発売中。