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「丸明オールド」数多くのデザイナーに愛され続ける不朽の定番書体
直線を意識しつつも丸いエレメントを多用した漢字と毛筆の運びを強く感じる仮名が特徴的で確かな個性を発揮する「丸明オールド」。2000年に発表されて以来、数多くのアートディレクター、デザイナーに愛され続け、CM、広告、Webなどの様々なシーンで使用されていますので、見たことがないという方は少ないのではないでしょうか。改めて「丸明オールド」のルーツやデザインについて詳しくご紹介いたします。
目次
味明・味明モダン
味岡伸太郎氏が長い歳月をかけて制作し、ついに完成した明朝体。欧文は成澤正信氏によるデザインです。欧文書体にオールドローマンとモダンローマンがあるように、本シリーズでもわずかに輪郭の異なる「味明」「味明モダン」の2種類の明朝体が生み出されました。
どちらの明朝体も極太でありながら横画は可能な限り細くデザインされ、線画とのコントラストを強調。
味明に比べると、味明モダンはその横画はわずかに細く、末端はさらにシャープに仕上げられています。
味岡伸太郎氏の手による仮名文字は、「良」「築」など名だたる墨跡や往時の金属活字を思わせる10通り。味岡伸太郎かなシリーズにも通じるテーマのこれら仮名文字と、味朝・味朝モダンぞれぞれの漢字との組み合わせにより、全20種類のフォントとしてラインナップされています。
なお、20種類の各商品はすべて「JIS90字形」「JIS2004字形 」の2フォントの同梱となっており、用途あるいは本文側で使用する書体に合わせてお選びいただけます。
FONT1000方眼・方縦・楷
FONT1000は、日本語の文章に最低限必要な1,000文字を選定し少ない文字数にすることで、多くのデザイナーがタイプフェイスのデザインに参加できることを目的としたプロジェクト。(※)
味岡伸太郎氏は有志らと共にこのプロジェクトを立ち上げ、自身でも書体制作に参加。「TA方眼」シリーズ8書体・「TA方縦」シリーズ10書体・「TA楷」シリーズ5書体が商品化されました。
※本プロジェクトではその後、漢字・仮名・欧文・約物など収録文字数を2,500文字超に増強、味岡氏による3シリーズもこの仕様に準じて作られています。
TA方眼シリーズ | TA方縦シリーズ | TA楷シリーズ |
仮想ボディを天地左右に12等分し、内側の10×10個ぶんを宇面に使用。輪郭はすべて直線、かつ、水平・垂直・45°の斜線のみで描かれています。 | TA方眼の骨格を利用し、主に縦画の一部を太らせたデザインの書体です。 | 楷書の骨格を持った角ゴシック体。骨格は直線的に、しかし柔らかは失わないよう意識されたデザインになっています。 |
1949年 愛知県豊橋市生まれ。
1964年頃よりデザイン、その後美術にも興味を覚え、1980年以後、国内外にて個展。
自然を主題にした美術、タイプフェイス、タイポグラフィを主にしたグラフィックデザイン、建築のデザインなど表現活動は多方面にわたるが、1990年より土を素材としたインスタレーションや美術作品を各地で発表している。
2001年 | 新しい書体創りのデザイングループ「FONT1000」を結成。 |
2018年 | 「味明」「味明モダン」及び、それぞれに10種の仮名を発表。 |
[受賞歴] | |
1989~2001年 | 日本タイポグラフィ年鑑、ベストワーク賞 |
1995年 | 日本タイポグラフィ年鑑・大賞、年鑑日本のタイポディレクション'94・会員銅賞 |
1999年 | 日経デザイン賞 |
- 日本タイプディレクターズクラブ 会員
- 日本グラフィックデザイナー協会 会員
- デザインスタジオSTAFF 主宰
- 春夏秋冬叢書 代表